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忙しい中小企業のための「働き方改革」ファーストステップ

コラム

2020.02.20

「中小企業」の働き方改革、どうすればいい?

2019年4月以降順次施行されている「働き方改革法」。人手不足に悩む中小企業の経営者の中には、「うちで働き方改革をしたら逆効果だよ」と悲観視されている方もいらっしゃるかもしれません。

ここでの「中小企業」とは、厚生労働省により定められた以下の定義に基づいて記述します。業界や資本金・出資金の総額、または労働者数によっても条件が異なるので、まずは自社が「中小企業」の定義に当てはまるかの確認が必要です。

出典:厚生労働省京都労働局「働き方改革関連法の主な内容と施行時期」

「働き方改革法」2020年4月以降に適用開始の項目は?

働き方改革法の中でも中小企業が優先的に取り組むべき課題は、「長時間労働の是正」「不合理な待遇差の解消」を目的とした以下の項目で、それぞれ2020年4月以降に順次適用となります。

1)時間外労働の罰則付き上限規制
これまでは36協定の特別条項により上限規制がありませんでしたが、今後は時間外労働の上限を月45時間・年360時間を原則とし、これを超えた場合に罰則が適用されます。
なお、臨時的な特別な事情がある際、(1)単月100時間未満(休日労働含む)、(2)複数月平均80時間以下(休日労働含む)、(3)年720時間以下のすべてを満たす場合に限り、年間6ヶ月までは月の上限時間を超えることが可能です。
中小企業では2020年4月から適用開始です。

2)月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率
これまでは支払い能力を勘案されて猶予がありましたが、今後は原則、月60時間超の時間外労働については、50%以上の割増率で計算された割増賃金を支払う必要があります。
中小企業では2023年4月から適用開始です。

3)同一労働同一賃金の義務化
正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目的とし、待遇や賃金格差をなくし、正社員との待遇差の内容・理由の説明の義務化が求められます。
中小企業では、派遣労働者に対しては2020年4月1日より、パートタイムや有期雇用の人に対しては2021年4月1日より適用開始です。

その他、働き方改革法には「5日間の有給休暇取得の義務化」「勤務間インターバル制度の努力義務」「3ヶ月のフレックスタイム制」などの項目があり、これらは中小企業でも求められます。

次に、これらの項目を実現していくために中小企業が踏むべきステップを見ていきましょう。

ステップ1.労働時間の管理を効率よく、徹底して

まずは、しっかりと社員の労働時間の把握をしましょう。時間外労働の上限や割増賃金が設定されていること、有給休暇を取得できているかなどの把握も併せて行います。これらは働く社員の健康を守るためにも最低限のチェック項目です。

勤怠管理は紙のタイムカードや手書きで管理している中小企業もまだまだ多くあるのが実情ですが、これでは記入漏れや労働時間のズレなどの人為的なミスが生じかねません。
この場合に推奨したいのが、「クラウド型勤怠管理システム」の導入です。1名あたり1ヶ月数百円の利用料で勤怠管理が可能であるのに加え、交通系ICカードとの連携や指紋による打刻で、勤怠と労働時間のズレが生じにくくなります。

ステップ2.賃金や休暇など魅力的な雇用制度設計を

次に、賃金や有給休暇など雇用制度の見直しです。
同一賃金同一労働の施行に備え、現在所属する社員の賃金規定や人事制度の見直し・修正が求められます。また有給休暇の取得の観点からも、取得しやすい環境や有給休暇日数の管理体制を整備しておくことが必要です。
有給休暇は従業員本人からの申請で取得することが基本ですが、労使協定のもと、会社が定めた日に取得させることも可能です。土日と祝日に挟まれた平日を有給休暇取得奨励日として定め、積極的に取得させる企業もあるようです。

ステップ3.業務効率化は「社員と一緒に」挑戦する

働き方改革において重要な「業務効率化」。人手不足が深刻な中小企業では特に求められるところです。業務フローを見直したり無駄な業務を廃止したりと、大胆な業務改善が必要となります。

しかし、無駄のない業務フローが完成したとしても、社員のスキルやモチベーションが高まらないことには効果が発揮できません。業務の効率化と同時に、社員教育や自発的な動きが生まれる職場環境を作っていくことが併せて重要となります。
一例ですが、自社で足りないことや課題に感じていることを社員同士が洗い出し、どうすれば改善できるのかを考えるワークショップを実施してみるなど、自ら課題解決したくなるようなマインド設計が効果的と言えます。

中小企業の働き方改革は「勤怠管理」と「制度設計」から

ただでさえ人手が足りない中小企業。働き方改革の実施と銘打って、ただ社員を定時で退勤させるだけでは効果はありません。まずは働き方改革法で定められた項目を理解し、その大半で求められている「勤怠管理」「制度設計」から取り組むことが現実的な一歩となりそうです。また、自社のできる範囲で “社員と一緒に” 取り組むことが、働き方改革の枠に囚われずに労働環境を改善する、最善の策と言えそうです。


(ライター:榎本彩花)